コンタクトスポーツと脳震盪は切っても切れない関係にあります。かといって容認していい怪我では決してありません。脳震盪は軽い怪我と考えるのは大きな間違いです。最近、アメリカンフットボールやラグビー、アイスホッケーなどのコンタクトスポーツでは脳震盪に対し厳しい目で見るようになっています。なぜなら繰り返し脳震盪を起こすとCTE(慢性外傷性脳症)になり、現役引退後に鬱や不眠などの精神疾患やパーキンソン症候群、認知機能障害に犯されやすいことが明らかになったからです。詳細は2015年に公開されたウィル・スミス主演の映画「concussion 」に詳しく描かれています。事実をもとに制作された映画で主人公のDr.オマルが書いた論文はアメリカの医学雑誌「Neurosurgery」に掲載されています。アメリカンフットボールやラグビー、アイスホッケーなどのスポーツは子供たちにかけがえのない物を教えてくれます。激しいスポーツであるからこそ、味方・相手に対する尊敬、労りや責任感が必要となります。脳震盪に対する無知によりそれらの機会が奪われることが最も避けなければいけないことです。脳震盪に対する正しい知識を持ち、脳震盪に対する予防法、対処法を知ることが重要です。一般の人向けの脳震盪に気づくためのツールCRT5というのがあるので参考にしてください。これは2016年に「スポーツと脳震盪に関する国際会議」で作成されたものです。選手、スタッフ、選手の家族は脳震盪の事をしっかりと理解することが必要です。

 

映画”Concussion”

https://youtu.be/Io6hPdC41RM

オマル医師の論文

https://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&as_sdt=0%2C5&q=chronic+traumatic+encephalopathy++neurosurgery+57+2005&btnG=#d=gs_qabs&u=%23p%3DuvsixTnnotgJ

CRT5:一般の人向けの「脳震盪に気づくためのツール」

https://www.fujiwaraqol.com/concussion/crt5_ja.pdf

 

おくだ脳神経外科クリニック