人の身体は重力が上からかかっているのにかかわらず、一定の姿勢を保つことができます。もし骨と関節だけであれば、もちろん重力に抗せずたちまち崩れてしまいます。この姿勢を保ったり、動いたりするために筋肉が必要となってきます。

筋肉にはタイトルにあるように単関節筋、多関節筋に分けられます。単関節筋とは1つの関節をまたいで付いている筋肉で、多関節筋は2つ以上の関節をまたいで付いている筋肉のことです。
特性として単関節筋は安定性を高め、その上で多関節筋が大きな動きを行います。
単関節筋は多関節筋がしっかり働けるための土台となっているのです。

しかし、もともとの身体の使い方や加齢で単関節筋がうまく働かず多関節筋が固定の作用も兼任してしまう状態となることがよくあります。

例として、筋筋膜性腰痛の方は腹横筋や多裂筋といった単関節筋の固定が不十分で、脊柱起立筋などの多関節筋に過剰な負荷がかかってしまうといった具合です。
この腰痛の原因として、単関節筋の機能低下が考えられるため、この単関節筋をトレーニングすることにより痛みが軽減するということになります。

リハビリ担当 理学療法士

おくだ脳神経外科クリニック