仙腸関節は骨盤の仙骨(脊柱の最下部)と腸骨との間にある関節です。
ここは脊柱と下肢をつないでいる部分であり、立っているときなど足から伝わる力を上半身に伝える重要なポイントです。

この関節は基本的に靭帯により強固に固定されていまが、体幹深部筋・骨盤底筋群もこの固定に関与しています。
基本的に大きく動くことはないですが、日常での姿勢などが影響しずれが生じると腰やお尻付近の痛みにつながります。仙腸関節周囲には痛みを感じる受容体が豊富にあるため、余計に痛みは出やすくなっています。

特に女性で産前・産後に腰痛が起こることが多いのは、ホルモンの影響により靭帯が緩んでおり、なおかつ出産により骨盤底筋が傷ついているため仙腸関節にズレや炎症が生じるということが関係していると思います。
そのため産後に骨盤ベルトをまくことが推奨されている要因です。

この仙腸関節の安定性を得るために、体幹深部筋(腹横筋)や骨盤底筋群のトレーニングをしていく必要があると思います。この固定制を向上させることができれば腰痛の軽減が見込めます。

リハビリ担当 理学療法士

おくだ脳神経外科クリニック