頚性めまい
頚性(けいせい)めまいという言葉を聞いた事があるでしょうか?
読んで字の如く,頚部が原因となるめまいです。
めまいの原因として,メニエール病がよく聞かれると思うのですが,これは耳の中(内耳)の部分のリンパ液が増えることによるむくみが原因です。めまいには様々な原因が言われており,片頭痛の一症状としてめまいがある場合もあります。
頚性めまいというものが言われ出した要因として,めまいがある方が頚部痛を併発している事が多く,頚部の治療でめまいが軽減するということも多かったためです。
今回は,頚性めまいの原因として言われているものをご紹介しようと思います。
①頚部交感神経の障害説
頚部には椎骨動脈があり,その周辺に交感神経があります。頚椎の変性が原因でこの交感神経の活動が亢進し生じると言われています。
②頚部固有受容器障害説
頚部の筋肉が過剰な緊張状態になり,筋肉内の筋紡錘という固有感覚受容器が緊張状態となり生じると言われています。
③椎骨動脈循環障害説
頚椎に沿って走行している椎骨動脈が,頚の姿勢により圧迫されたことによる循環不全が原因と言われています。
上記のような事が頚性めまいの原因として言われているものです。
スマホの普及で頚を酷使する時代になっているので,めまいに悩まれている方はもしかすると頚の筋肉も影響しているのかもしれません。
理学療法士 杉澤